▼ 高速グリーンをつくろう!

高速グリーンをつくろう!

ゴルフトーナメントのテレビ中継を観ているとグリーンのスピード(速さ)、コンパクション(硬さ)についてアナウンサーが紹介しているのをお気づきですか?

実際にゴルフ場ではその日のグリーンのコンディションについてスピード、コンパクションを測ってゴルファーに知らせていますね。

でも、それがどんな意味なのか?分からない方も多いですよね。

ゴルフが大好きで自分のお庭にグリーンを作っているあなた!Myグリーンのコンディションについて知りたくありませんか?そして、速いグリーンをつくるにはどうしたらよいか?

そこで、グリーンのスピード(速さ)と、コンパクション(硬さ)についてその意味と、測定方法についてお話、そして高速グリーンのつくり方を伝授します♪

グリーンのスピードとコンパクションって?

1.グリーン・スピード(速さ)とは?

グリーンでのゴルフボールの転がりやすさのことをいいます。スティンプメーター (滑り台のような器具) と呼ばれる計測器で測ります。

グリーンの速さを測ろう!ゴルフ場で使われる、グリーン造りの必需品。

USGA スティンプメーター

スティンプメーターを使ってゴルフボールを転がし、一般用では7.5フィート(約2.28m)以下なら遅いグリーン、9.5フィート(約2.90m)以上であれば速いグリーンといわれますが、プロのトーナメントなどの競技用では13フィート(約4m)を超えるようなコンディションを作ります。

2.グリーン・コンパクションとは?

コンパクション(硬さ)はアプローチでのグリーンの転がりに影響します。柔らかい場合はゴルフボールが転がらず、硬い場合は転がり過ぎます。コンパクションメーター(山中式土壌硬度計)と呼ばれる先の尖がっている鉄針をグリーンに差し、負荷をバネ仕掛けにより測定します。

庭のグリーンのコンパクション(硬度)を測ろう!

コンパクションメーター(山中式土壌硬度計)

一般用では、硬度指数「22(m.m)」程度、支持力強度の近似値としては8.5(kg/cm2)、プロのトーナメントなどの競技用では硬度指数「24(m.m)」程度、支持力強度の近似値としては12(kg/cm2)が多いようです。

グリーンのスピードとコンパクションを測ろう!

1.グリーン・スピード(速さ)を測ろう!

<用意するもの>

・スティンプメーター ・ゴルフボール 3ヶ ・ティー ・メジャー・電卓

<測定手順>

Step 1

約3m四方の水平な部分をグリーン内に選び出してください。 (簡単な方法はスティンプメーターを グリーン上に置き、そして溝の上にボールを載せてそのボールが転がらなければ水平と考えることできます。)

Step 2

 選び出した水平部分の端の方にティーを挿し込み、その点を出発点にします。

スティンプメーターの末端をそのティーの近くに置きノッチにボールを置きます。

スティンプメーターを徐々に持ち上げてボールを転がせます。

末端の位置がずれないようにして、残りの2つのボールで同じ操作を行います。

Step 3

転がった3つのボールの距離が約20cm以上離れて止まらないようにしてください。(もし約20cm以上 離れて転がった場合は スティンプメーターが ずれたか、また何か影響するものがあったと考えられますので、もう一度同じ操作を繰り返してください。)

約20cm以内にボールが止まったならば、その平均の位置に2番目のティーを挿し込んでください。この2つのティー間の距離が最初の転がり距離になります。

Step 4

今度は2番目のティーの位置から1番目のティーに向かって同じ操作を行ってください。(最初に転がったラインを反対方向から転がすことになります。)

Step 5

Step3と同じようにして反対方向のボールの転がり距離を測定します。

Step 6

この2つのボールの平均転がり距離からその距離を求めます。それがグリーンの速さになります。

今回測定したグリーンの速さは約8.7フィート(約2.65m)でした。

2.グリーン・コンパクションを測ろう!

<用意するもの>

・コンパクションメーター(山中式土壌硬度計)

<測定手順>

Step 1

グリーンの平らな部分を探し、ツバが完全に接触するまで静かに円錐部をグリーン面に垂直に圧入します。

Step 2

静かに計測器を抜き取ります。

Step 3

指数m.mを読み取ります。。

Step 4

Step 1~3をあと2回繰り返します。

Step 5

測定値(指数m.m)3回の平均値を求めますそれがグリーンのコンパクションになります。

今回測定したグリーンのコンパクション(硬度指数)は「22(m.m)」でした。

高速グリーンのつくり方、3つのポイント。

ポイントを整理すると、こちら。

①極細で密度が高く直立した芝をつくる

極細で直立した密度の高い芝をつくり、ゴールボールを支えるようにします。芝刈り機の刈り高は3~4mmくらいが目標になると思います。芝草種の特性上、低い刈り込みに耐性がある、クリーピングベントグラス、姫高麗芝、ティフドワーフ(バミューダグラス)が向いていて、施肥、水やりなど、芝管理の腕前が試されますね。

②クリップ率が高い芝刈り機を使って芝刈りをし、ダブルカット、トリプルカットをする

リール式芝刈り機で、切れ味がよいもの。また、グリーンモアと呼ばれる芝刈り機を使いましょう。毎日、頻度よく刈り込むことが大切です。

③転圧ローラーをかけて、グリーン表面を硬くする

ゴルフボールが芝面から反発するようにある程度の硬さが必要、コンパクションですね。硬度指数「22(m.m)」程度が目標になると思います。グリーン面が擦り切れないように注意をしましょう。

また、水分の地下排水がスムーズにできるように締めすぎないようにしましょう。

北海道クラシックゴルフクラブ

グリーン・スピードは、「9フィートくらい出るようにしたい!」 ところですね♪

みなさんの検討をお祈りしております!

なるほど芝生の豆知識。はこちら

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