▼ イチから造ろう!ベントグラスのパッティング・グリーン
イチから造ろう!ベントグラスのパッティング・グリーン
My パッティンググリーングランプリの模様はこちら。
お庭にパッティンググリーンを作って楽しむこと。
ゴルフを愛する方のひとつの夢のカタチですね♪
では、お庭にグリーンをつくるために、どのような手順で造っていけばよいのでしょうか?
みなさんの疑問を解決していきましょう。
※説明には、実際のゴルフ場での写真を使いますが、ゴルフ場のグリーンの造成法を説くのではなく、より本格的ではありますが、個人がお庭で楽しむためのグリーンづくりの視点で紹介をしていきます。
INDEX
グリーン設計および造成の手順
※グリーンの基本設計造成例(取材協力 東京クラシッククラブ)
一般に、よいグリーンとは、
1高密度で、パッティングした際のボールの転がりがよいこと
2正しく打ったショットによるボールがしっかりと止まること
が求められます。
そのためには、通気性や排水性がよく、適度な保水性や保肥性を持った床構造が望ましいです。
○混合土壌
雨が多い日本の気候では水はけがとても大事。特にグリーンの芝は常に短く刈られるため、根の状態が良くないと健康な芝生の葉になりません。根の状態を良好に保つには、水はけが重要になってきます。そこで、ゴルフ場のグリーンは特別な床構造となっています。約30cmにわたって川砂を敷き、水はけを良くします。しかし、これでは水や肥料をあげてもどんどん地下に浸透していってしまいますので、保水性・保肥性を持たせるため改良剤を混ぜています。水はけが良い分、雨が降らない日はこまめに水をあげなければなりません。
(※姫高麗芝など暖地型芝のグリーンの混合土壌部は、砂壌土(例:バロネス 芝生の目土・床土)が適します。)
そこで、次の手順を参考にグリーンづくりを考えてみましょう。
1.粗造成
1)グリーンの形状や大きさを決める
2)グリーンの形状が分かるように杭打ちをする
3)グリーンの仕上がりに悪い影響を与えないように、グリーン周辺の表面排水を考える
4)常設のスプリンクラーを埋設させたい場合は、散水装置の仕様や敷設位置を事前に決める(給水管、スプリンクラー、電磁弁、止水バルブなどの敷設位置)
2.基盤造形
1)計画しているグリーン表面高からマイナス40~45cm程度の高さにグリーン基盤を造形する
2)基盤はローラーなどを使ってしっかりと固める
3.排水工
(※本格的なゴルフ場では排水管を設置しますが必要性についてはご自身で検討ください。)
1)グリーン基盤の暗渠排水の方式を決める(暗渠排水の方式:櫛歯型、肋骨型、自由式)
2)排水管(直径10cmの有孔管)を設置するため、20~30cmの幅、深さの排水溝を掘る
3)排水管の主管の位置を決めて、排水効率を考え1~3%程度の傾斜をつけて設置をする
4)排水管の枝管を4~5m間隔として、排水効率を考え1~3%程度の傾斜をつけて主管に接続する
5)排水管の回りには砕石や玉砂利(直径6~9mm)を敷く
4.粗砂層
1)粗砂(粒径1~4mm程度)を用いる
2)排水層(排水管の回りに砕石や玉砂利を敷いたところ)を約5cmの厚さに敷く
5.混合土壌
1)混合土壌に用いる土壌資材(砂、土壌改良材)と必要量を算定し、手配をする
・砂の選定
床砂粒径:0.25~1.0mmを60%以上、0.15~0.25mmを20%以下を目安に。
床砂性質:孔隙(粒子同士間のすき間)率の確保のため、角ばっていなく丸みがあるもの。(川砂か、海岸の砂丘の砂)
量が必要ですので、お近くの造園屋さんか、砂屋さんに相談してみてください。
どのような砂がよいかイメージができない場合はこちらを購入、またはサンプル購入をおすすめします。
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【焼砂】バロネス 芝生の目砂・床砂
トップクラスの芝生を目指す方向けゴルフ場グリーンで使用の超高級焼砂 -
【洗砂】バロネス 芝生の目砂・床砂
土壌改良におすすめ。水はけの悪い土壌に混合します。
・土壌改良材の選定(容積比:7~10%、重量比:2~4%分を混合)
ピートモス:細かすぎないもの。
硬質ゼオライト:粒径0.5~1.0mm、CECが高いもの。
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サンドグリーンの保水性を高める!すぐに使える中和済(PH調整済)。ピートモスとパーライトを絶妙にミックスした、保水性を高める芝生用土壌改良資材※容量によってパッケージが異なります。
サンドグリーンの保肥力を高める!保肥性を高める芝生用土壌改良資材
グリーンの大きさにより、砂や土壌改良材の必要量が決まりますので、算定してみてください。
床砂部は30cm(例として、上層部:10cmの混合土壌、下層部:20cmの砂)です。
以下が目安です。
[上層部の必要量算定]
砂:土壌改良材=90~93%:7~10%
1平米×深さ10cmの体積=100L
1平米当りの必要容量 砂:土壌改良材=90~93L:7~10L
[下層部の必要量算定]
砂のみ
1平米×深さ20cmの体積=200L
1平米当りの必要容量 砂:200L
[混合土壌(上層部+下層部)の必要量算定]
1平米当りの必要容量 砂:土壌改良材=290~293:7~10L
※砂の必要量例:バロネス焼砂または洗砂の場合、1平米当り約44袋
大量に必要な場合はお近くの砂屋さんで同等品を探されるのもよいです。
2)排水性を高めるため、下層部として、砂を約20cmの厚さに敷く
3)上層部として、混合土壌を約10cmの厚さに敷き詰める
6.グリーン面の造成仕上げ
・レーキなどで、グリーン面の整地をする
・ローラーなどを使って踏圧し、最終仕上げをする
7.播種(苗の場合は芝張り)および養生
・グリーンの外に種子が飛ばないように、ベントグラスを播種し、目砂入れをする
・苗の場合は芝張りをする
・種や砂の流亡が生じないように水やり(例:1日に3~4回程度)をし、病害防除や施肥により養生する
・刈り込みは15mm程度からはじめて、少しずつ刈り高を下げる(1ヵ月後の目標は7~8mm程度)
・薄く目砂を入れながら、グリーン面を締める
・養生期間は最短で約5ヶ月、芝管理をしっかり行ってグリーンを完成させる(春、秋同様)
これで、あなただけの夢のグリーンの完成です!
おすすめ資材(砂・改良剤)
INDEX
1.混合土壌に使う床砂
床土の改良などの土壌調整や芝生の目砂に。
トップクラスの芝生を目指す方向け。ゴルフ場グリーンで使用の超高級焼砂
混合土壌に必要な砂の容量を計算しよう!
2.混合土壌の床砂に混ぜる改良剤
混合土壌の床砂に混ぜる改良剤
1保肥性を高める土壌改良資材
使用量の目安は容量比で5~7%程度、容積比でしっかりと混ぜます。砂や別の土壌改良資材と一緒にミキシングし、土壌に敷くのがよいです。必要以上に投入したり、均一に混ぜないと、病害につながることがありますので注意しましょう。
30センチの厚みの床砂には15~21L/平米、50~70L/坪。
グリーン造成におすすめはこちら
サンドグリーンの保肥力を高める!保肥性を高める芝生用土壌改良資材
・ゼオライト(硬質タイプ)
凝灰岩の粉末。保肥力が大きく、CEC(イオン交換容量)は100ミリグラム当量以上。ゴルフグリーンの床砂の改良資材として広く用います。踏圧がかかっても粒が崩れない硬質ゼオライトを選びます。
2保水性を高める土壌改良資材
使用量の目安は容量比で5~7%程度、容積比でしっかりと混ぜます。砂や別の土壌改良資材と一緒にミキシングし、土壌に敷くのがよいです。必要以上に投入したり、均一に混ぜないと、病害につながることがありますので注意しましょう。
30センチの厚みの床砂には15~21L/平米、50~70L/坪。
グリーン造成におすすめはこちら
サンドグリーンの保水性を高める!すぐに使える中和済(PH調整済)。ピートモスとパーライトを絶妙にミックスした、保水性を高める芝生用土壌改良資材※容量によってパッケージが異なります。
・ピートモス
ミズゴケ泥炭をよく水洗いして、乾燥、粉砕したもの。サンド(砂)のゴルフグリーンの床砂の改良資材として、膨軟化、保水性改善、保肥力改善のために用います。中和(PH調整)されていないものは酸性が強いため、調整のために消石灰を加えて中和してから使います。
・パーライト
真珠岩、黒曜石、松脂岩を原料とし、焼成したもの。真珠岩を焼成したものが主体。土壌改良資材として、ゴルフ場においてグリーンやティグラウンドの床砂造成に用います。多孔質体構造のため最大容水量は高く、有効水分量も多いです。さらに通気性、排水性にも優れています。
混合土壌に必要な改良剤の容量を計算しよう!
3.総合土壌改良資材
グリーンを床砂を作る場合、1,2の土壌改良資材を上手に使いこなすのがおすすめですが、簡易的な資材としてこちらを砂に混ぜて改良剤の代用としてもよいです。使用量の目安は容量比で10~15%程度、容積比でしっかりと混ぜます。砂や別の土壌改良資材と一緒にミキシングし、土壌に敷くのがよいです。必要以上に投入したり、均一に混ぜないと、病害につながることがありますので注意しましょう。
30センチの厚みの床砂には30~45L/平米、50~75L/坪。
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混合土壌に必要な改良剤(土)の容量を計算しよう!